路上記20「今、そこに迫るリスクにどう対処するか 宇宙飛行士に学ぶ危機管理」

 7月9日から15日までに熱中症で病院に搬送された人は9956人となり、昨年の同じ時期の1.3倍となりました(総務省)。全国各地で気温は既に35度を超える猛暑日が続き、普通に生活するだけでも身の危険が及びかねない状況が続いています。
 気温だけみても暑くなる時期が2週間ほど早まり、加えて気温は昨年より5度高くなっています。いきなり5度も高くなる状態をどう受け入れていいのでしょうか。つまり、今後さらに高くなる可能性があるということです。
人類の大気汚染が原因による地球温暖化や異常気象は30年前から議論されてきた筈ですが、全く具体的な対策を講じてこなかった結果が今の状態なのです。人類は自然の脅威にはかなわないのです。昨年と比較して気温が5度も高くなると、肉体労働者には体感的にもっと高く感じられます。身体の汗の量も格段に増えていきます。疲労度も高くなります。
 キリスト教では人が苦しむのは罪の結果であると教えます。人間の原罪はアダムとイブのエデンの園の追放から始まりますが、簡単に分かりやすくいえば神から離れてしまったことが人間の罪の始まりとされています。ただ今回はその罪をテーマにしているのではなく、どう我々、人間は多くの危機に対して対応していけばよいのかを考えていきます。
 生活リスク、健康リスク、交通リスク、災害リスクなど、我々が生活していくなからでは、多くのリスクがあります。
やはり、危機管理という面では最初に思い浮かぶのは、災害の救援活動で活躍する自衛隊の訓練と宇宙飛行士の訓練です。その中でも宇宙飛行士はあらゆる危機を想定して訓練し飛行船に便乗します。
海中や山岳での訓練はもちろんですが、精神面の強化にも努めます。「宇宙飛行士に学ぶ心の鍛え方」(古川聡著 マイナビ新書)には、2011年にソユーズに乗り5か月半、宇宙に滞在した古川聡さんの考え方がまとめられています。
 リスクについては「深刻さを見積もって仕分けし、リスクを受け入れることで得られるメリットは何かを考えることが大事」で、「異常事態が発生した場合は、どう対処すればよいか倫理的に考え対処法を準備しておくことが必要」と述べています。スペースシャトルの事故で宇宙船への便乗が遅れた時期には、ロシア語を学んだといいます。焦らず、まず自分のコントロールできることをすぐにやることも大切になると書いています。
 また、1996年に日本人で初めて、スペースシャトル・エンデバー号にミッションスペシャリストとして参加し、「一瞬で判断する力」(若田光一著、日本実業出版社)などの著書もある若田光一さんは、さまざまなリスクが潜む宇宙での施策を以下のように書いています。
宇宙飛行士は、資質向上を目的とした高性能小型ジェット機による航空機操縦訓練、山や雪原、砂漠や洞窟、海上、海底基地をも活用したサバイバルやリーダーシップ能力を習得するための野外訓練など、日々の地上での地道な訓練がリスクに対して力を発揮する。つまり、日頃の地道な訓練、備えが必要だというのです。
 我々の立場に立てば、まず、生活環境で厳しい状況におかれても、負けない強靱な精神と身体を作ることを心がけること、地震などに対する生活必需品の備えが重要になってくるということですね。今なら暑さに負けない心と、栄養を十分に摂取し健康に努める身体作りが大切になります。

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