路上記36「11月初旬でも東京で夏日。異常気象の日本、やはり気になる緊急事態と災害対策、そして戦争の記憶」

 11月10日、東京は最高気温が25度と発表されるなど(実際は25度以上)夏日を記録しました。例年と比較すると10度も高くなるなど、立冬を過ぎても異常気象が続いています。12日の週の気温は例年並みになるようですが、2月までの気温は北日本を除く全国で高めが多くなると予想されています。
 海外では9日にヨルダンの観光地で土石流が発生し3700人が緊急避難しました。毎日とはいいませんが、断続的に世界のどこかで地震は発生しており、地球規模でいつ、何が起こるか分からない余談を許さない状況が続いているといえます。以前には日本では地震が増える秋頃に防災訓練が行われることが多かったですが、地震活動期にある現在は、防災は日々の心得と変わったのです。
 8月に発売されベストセラーになった本ですので、ご覧になった方も多いと思いますが「自衛隊防災BOOK 地震、台風、豪雨に役立つ!危機管理のプロ直伝のテクニック100」(マガジンハウス社)には、様々な緊急事態にどのように対応すべきか、自衛隊の危機管理ノウハウをイラストを交えて分かりやすくまとめてあります。
 例えば地震発生関連では、断水に備えお風呂の水は半分は残す。地震でエレベーターが止まったら、全床のボタンを押す。電車に乗っていたら進行方向に近い出入り口のバーにつかまる。災害発生でボートが転覆して海などに落ちた場合は、ズボンやシャツ、ペットボトルを浮袋にする。
 自宅で停電した時は懐中電灯にナイロン袋を付けてランタン代わりにする。緊急時に自分の電話は使えなくなった場合は、無料の公衆電話を使う。非常食には「かんぱん」と「板チョコ」が少量でもエネルギーに変わりやすい。缶切りがない場合には、缶の蓋をコンクリートなどにこすり、側面を押すと缶が開くなどの方法が紹介されています。
 
 また、東日本大震災や今年の7月に四国や広島県で発生した西日本豪雨では「まるで戦場だった」という自衛隊員の発言を聞きましたが、災害が発生した場合に日本はいつ、どこで戦争と変わらない悲惨な状況に追い込まれるか分からない環境にあります。(被災された方々の一日も早い復旧を祈念します)。戦争で人間がどのような状態になってしまうのかを理解しておく上でも、天野は戦争に関する記録を読むことが多いのです。
 
 最近では「ペリリュー 楽園のゲルニカ」(武田一義、平塚柾緒=太平洋戦争研究会 白泉社)を読んでいます。現在、5巻まで発売されている漫画ですが、太平洋戦争中のペリリュー島(現在のパラオ共和国)で行われた、日本軍とアメリカ軍の戦争を描いています。「ペリリュー戦」については書籍や映画化された作品も多いのですが、漫画化は「ペリリュー 楽園のゲルニカ」が初めてだと思います。それも漫画がいわゆる戦争からくるイメージの劇画タッチの漫画ではありません。どこかのキャラクター商品かと思うような、親しみやすい人物たちで作画が構成されているのです。
 
 漫画をご覧いただくと分かりますが、女性も読みやすい戦争漫画だと思います。戦争で行われる人間同士の醜さや悲惨な状況も目をそむけずに読むことができます。そして、戦争の実態をじっくり把握することできるのです。
 
 5巻では飢餓に苦しむ日本軍のアメリカ軍の食料争奪についての様子や、アメリカ軍によって生き埋めにされた日本兵の救出などが描かれています。食料争奪に成功した日本兵は「今日、食べるものがあてがわれる、明日も明後も、1週間後も・・・・。なんて恵まれた環境なんだろう。たとえ死が隣り合わせだとしても」と日本兵はつぶやきます。また、その戦場で生き埋めにされた兵士は9人で、4を人救出しました。漫画ではなぜ、4人が生き残ることができたのかも描かれています。しかし、当時のパラオ諸島での戦死者以外で、飢餓や赤痢で死亡した兵士は4838名と記録されました。
 朝、昼、夜の3食を食べて布団で眠れることがいかに幸せかは、これらの当然のような日常を失った時に、初めて気づくのかも知れないと、天野は身を引き締めるだけです。

兵士1

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