路上記38「グーグルなどが導入するマインドフルネス研修と、歩くだけで効果がある歩行禅のすすめ」

 11月19日の週から急激に寒くなりました。朝晩の急激な冷え込みに風邪をひいている人も多いですね。天野も夏の疲れが出たのか、最近は通常よりも眠気が多いようです。
 
 今回も健康やメンタルケアに関したテーマをとりあげます。ストレスや苦痛に対してどのように対処していけばいいのかは、誰にも共通のテーマであります。天野はどちらかというと一日中、身体を動かしているので常に疲労をカバーしなければ、長い時間、身体を動かし続けることはできません。とにかく忙しいので、休憩時間などでは短時間で疲労を回復し、エネルギーをチャージできるよう工夫しています。暑くても寒くても身体が対応できるよう、毎日の食生活や生活習慣にも注意しなければいけません。
 
 誰もがやる方法だと思いますが、目を閉じ深呼吸することが一番早い疲労回復になります。分かりやすくいえば、「プチ瞑想」のようなものです。瞑想はじっくり座って深呼吸を続けながら、自分の精神状態をマインドフルネスに変化させていくものです。何よりも疲労回復は身体の動きを止めることから始まるのですが、例えば仏教の教えの一つである禅なども、簡単なものは座りながら疲労回復の効果を図ったりします。これが修行の禅になると長い間に座り続け、精神状態に変化をもたらせるようにします。
 
 「歩くだけで不調が消える 歩行禅のすすめ」(塩沼亮潤著、KADOKAWA)では、誰もが簡単にできるストレス解消法を紹介しています。
パソコンで仕事をする人や、椅子に座りながらデスクワークをする人は多いと思いますが、そんな人たちにも効果のあるストレス解消法です。歩行が身体に良いことは、ずいぶん前から健康法の一つとして紹介されています。天野は、この歩きながら、つまり身体を常に動かしながら、できるストレス解消法にはとても関心があります。
 
 同著は一般の人に分かりやすく書かれ、デザインされている本なので親しみやすいですが、著者の塩沼亮潤さんは、大峯千日回峰行大行満大阿闍梨で、現在は仙台市内の慈眼寺の住職です。塩沼さんについては詳しくご紹介するにはスペースが少ないのですが、とにかく数々の荒行で修行してきた凄い方です。
 
 「歩行禅」は、歩きながら瞑想し、そのあとで座禅を組む心のエクササイズです。ウォーキングと瞑想が、うつ病回復に効果があり、心が前向きになることがアメリカの精神医学誌に紹介されました。また瞑想は世界的にブームとなっている「マインドフルネス」の手法として再評価され、グーグルやフェイスブックなどの大企業がスタッフの研修に導入したりしています。科学的には認知症予防、記憶力の向上、集中力アップ、不安やイライラの解消などに効果があるとされています。
 
「歩行禅」は禅の教え「調身、調息、調心」を基本にします。「全身の姿勢を整え、呼吸を整えると、精神が整ってくる」という考え方です。まず、背中を伸ばして、肩甲骨を中央に寄せて胸を開き、大きく腕を振りながらテキパキと歩くことを心がけます。
 
 歩きながら、今までの自分の犯した過ちや失敗を懺悔する「懺悔の行」や、感謝すべきことを思い浮かべる「感謝の行」があり、最後に自分が落ち着ける場所で、姿勢を整えて座禅を組み瞑想をする。これを行う時間はバラバラでも構わないので、毎日、ルーティン化することが大切だと書かれています。
 
 また、全体を通じて呼吸法は丹田呼吸が良いことを勧めています。丹田呼吸とは下腹を意識して行う呼吸で、おへそから下に約5センチほどの位置にあります。呼吸は身体の全ての空気を吐き出すイメージで吐きます。空気を吸う時は足の裏にある土踏まずにある「湧泉(ゆうせん)」というツボから取り入れるイメージで吸う。これが丹田を抜け、全身を通り頭上のツボ「百会(ひゃくえ)」に達したら一旦、息を止め、再度、空気が丹田に流れるイメージができたら、最後に息を吐くというものです。
 
 塩沼さんは、千日回峰行を終えた後の1年後に、9日間にわたり断食、断水、不眠、不臥(ふが)の「食べない、飲まない、寝ない、横にならない」という過酷な修行を終えましたが、行については「どんな状況にあっても、常に前向きに考えられるようになるための訓練だった」と話しています。

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