EASSY・42「年齢を越えて、自分を超えて。限界に挑戦する80代の写真家と冒険家の勇気と凄い生きざま」

 皆さんは日常生活をおくる中で、仕事などで忙しく疲労困憊になり自分の限界を感じたりすることはありませんか。天野は現在、肉体労働で生活していますので、疲労が重なると、まだ大丈夫だという意識とは裏腹に、身体が疲労から動かなくなることがあります。マラソンでいえば足が固まってしまう状態です。

 こうなると休むしかないのですが、まだひどくない状況であれば回避できる方法はあります。その一つが、強い人をイメージしながら自分を鼓舞する方法です。
 天野は最近、80代の高齢でありながら元気で強い二人の活躍する雄姿に感動しました。

 一人は「報道カメラマンの課外授業~いっしょに考えよう戦争のこと」など数多くの著書がある報道写真家の石川文洋さん(80歳)です(「路上記Ⅰ」・33で書籍紹介)。石川さんは昨年7月から北海道~沖縄を徒歩で縦断する3500キロの旅に出ています。丁度、年末に距離数1600キロで中間地点の東京・日本橋に到着しました。北海道の宗谷岬をスタートし日本橋に着くまでの様子が、1月14日放送の「NNNドキュメント」(日本テレビ系列)で「平成ニッポンを歩く 報道カメラマン80歳 日本縦断」として放送されました。

 石川さんは16年前に心筋梗塞で倒れ、昨年5月には心臓の血管を拡張する手術をしました。病を超えての縦断の旅です。「とにかく、いろいろな風景や人々に会うのが楽しみ。82歳や83歳になった時に、この旅ができるかどうか分からない、今しかないんです」とスタート時点で意気込みを話しました。

 旅中では15年前に出会った人との再会もできました。石川さんは再会を喜び「命(ぬち)どぅ宝、沖縄弁で命こそ宝という意味ですが生きて再会できるのは素晴らしいです」と言います。長年にわたりベトナム戦争を報道する過程で、多くの仲間を失った石川さんの深い命に対する想いからくる言葉です。

 旅は北海道から東北、関東へと続きますが、宮城県では東日本大震災発生当時に、直筆で壁新聞を発行し続けた女性記者と新聞を保管してある記念館を訪問。その後に福島県に着きます。
「沖縄の米軍基地も原発も国策で進められるものです。一般の人々の生活を考えてはいません。全てをお金で解決しようとします。でもお金で大きな家を建てれば幸せなのでしょうか。幸せとは違うところにあります」
 1月7日から再び、石川さんの日本縦断の旅は始まっています。

 もう一人の凄い人物は登山家・三浦雄一郎さん(86歳)です。21日に標高6000メートルの南米最高峰・アコンカグアへの登頂断念を決めましたが、80歳の時に3度めのエベレスト登頂を果たし、世界最高年齢登頂記録を更新しています。

 三浦さんも石川さん同様に80歳の時に不整脈を改善するために心臓手術を受けています。ほかには糖尿病や狭心症になった時期もあり、怪我では大腿骨を痛めています。それでも挑戦をやめることなく、今回の登頂となったのです。

 「私はなぜ、エベレストを目指すのか」(小学館新書)の中で三浦さんは、自分が挑戦を続ける理由を以下に述べています。
 「目標のために困難に立ち向かうことが、苦しいけれど、やらねばいけないことに思えてくる。人生では、こんなはずではなかったということは誰にでも不運にして起こる。その時に何らかの目標を持っているかが大切なのだ」
「辛いこと、苦しいことは老化や病気だけではない。身近な人の死や、ビジネス、勉強の失敗、離婚や失恋、そして東日本大震災や原発事故など自分とは関係のないことで受ける被害も多い。ただ苦しい時や辛い時の対処法は、『慣れる』ことだと思う。慣れることが先を切り開く有力な方法になるのではないか」(文中、一部略)。776b4471.png
小説「海に沈む空のように」は1月13日掲載分で連載を終了しました。
近々、電子書籍として発行する予定です。
なお、新作「闇が滲む朝に」は2月から連載をスタートする予定です。

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