Book71.「不正メールや不正アプリをダウンロードし詐欺に遭遇しないために。サイバーセキュリティ専門家・高野聖玄『フェイクウェブ』」

身体もスマホも暑い夏への備えが大切

 5月24日に東京の最高気温は30度、翌日は33度を超え真夏日となりました。29日には平年並みに戻りましたが、24日は福島では35度、26日は埼玉で36度、北海道では39度と猛暑日を記録しています。

  ニか月ほど早く季節が進んでいるような感覚ですが、このままでは7月~8月の最高気温が何度になるのか・・・ぞっとして冷や汗が出ます。とにかく万全を期した体調管理が大切になってきます。

 

 既にオーストラリアでは今年の1月に最高気温が46度6分に達した(日本気象協会)との報道もありますが、他人事ではなく日本でも体感的には50度を覚悟し高温に耐えられる身体を作らなければ、健康に夏をすごすことはできない状況になりうるのです。誰がこの状況を作ったのか、もちろん我々、人間です。熱中症対策や睡眠、食生活などで、暑い夏に向け備えなければいけません。

 

 オーストラリアの最高気温も、インターネットで検索したのですが、今はインターネットやスマホは必需品です。スマホは高温に弱く、これも人間同様に、扇風機で冷やすなどの対策が必要になってきます。

   

   スマホやパソコンの活用で、本当に生活は便利にはなりましたが、やはり、これだけスマホやパソコンに依存する生活が身についてしまうと、気がかりなことも出てきます。体感したことにない暑さに対する備え同様に例えば、ネット関連でも、さまざまにリスク管理が求められます。

 

 ネットの活用で生活が便利になることは、決してよいことだけではないことは、このブログでも何度か書籍を通じて紹介してきました。

    進化している世界には必ず後退させる要素も生じます。善悪の比率は決してイコールではありません。よりトラブルやアクシデントにはできるだけ備えることが求められるのです。

 

インターネット上で個人や企業を操り、情報や資産を奪う「フェイク」
 

 「フェイクウェブ」(高野聖玄・セキュリティ集団スプラウト著、文春新書)は、インターネット上で個人や企業を操り、その情報や資産を奪おうとする「フェイク」について、攻撃者の手口やセキュリティ対策について解説しています。

    著者はウェブエンジニアとして活躍後にセキュリティ集団スプラウトを設立。現在は企業や官公庁などのサイバーセキュリティ対策をサポートしています。

 

企業や個人を狙う詐欺メール
 

 2017年12月20日、日本航空が3億8400万円の詐欺被害に遭ったことを発表しました。事件が発覚したのは、本来の取引先から支払いがなされていないとの催促を受けたからです。送金の数日前に送金先の変更を伝えるメールが届いたのです。
 

   ほかに企業だけでなく個人宛にも詐欺メールが届く事件が発覚しています。これらインターネットに「フェイク」が蔓延するのは、サイバー攻撃者が個人情報や企業情報を奪取していることが原因といわれます。

 

情報リテラシーを上げリスクコントロール

 最近に流行したのは、運送会社を装った偽メールで、ショートメッセージに添えられたアドレスをクリックすると、運送会社の偽ウェブサイトが開き、ターゲットに不正な偽アプリをインストールさせる手口が確認されました。

   これらはURLのほんの少しの違いに気づかない点を狙っています。何かとスピードが問われたりするウェブですが、よく注意してアドレスを確認したり、不審なアプリなどは、急いでクリックしてはいけません。

 

 アプリをインストールしたその時点で、個人情報や資産が盗まれてしまう被害が発生しているのです。個人情報では、IDやパスワードを取られ、それを使って本物のサービスに登録されている情報が盗まれ、決済なども行われしまう危険性があります。
 
 

 また、ネット広告については「アドフラウド」問題を挙げ、ボットなどの不正な自動閲覧プログラムを用いて、ネット広告費用を騙し取る手法を紹介しています。

  2016年10月に発覚した「Methbot(メスボット)」による動画広告詐欺事件を例に、メスボットはインターネット動画広告の閲覧数を増やすために、25万件の偽ウェブサイトを用意し閲覧数をねつ造し、広告主が投じた1憶8000万ドル以上の広告費を騙し取っていました。
 
 

 これら詐欺事件はほんの一角にすぎませんが、サイバーセキュリティ―の専門家である著者は、「情報化社会を危機に直面することなく生きていくには、常に情報リテラシーを上げ、発生しうる小さなリスクをいかにコントロールし、大きなリスクに繋がらないようにするかを心掛けるしかない」と指摘しています。

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